取材商法と本当の取材の違いについて

先日、千葉テレビの取材を受けました。前回のNHK「シブ5時」の取材から約2年ぶりですね。お盆も近いということで、報道チームによる自然葬に関する特集内の散骨代行の取材でした。

この様子は8/14の18時台のニュースと、18日の朝のニュース番組で放送され、PVが約2倍になりました。ありがとうございます。

本物の取材はお金を払わない

さて本題ですが、取材には本当の取材取材商法があります。本物の取材というのは今回のような報道用の取材であって、取材されたこちらは1円も支払いません。逆に協力金としてお金を頂ける事もあります。

取材商法は、同じ協力金でもなぜかこちらが払うことになります。名目は協力金だったり、掲載費や取材費だったり、インタビューした芸能人へのお足代だったりと様々なようです。(弊社は払った事がないので、知り合いの社長に聞いた話ですみませんが)

つまり、一番の見分け方のコツは「お金を払うのは取材商法である」ということです。取材依頼があったら開口一番「有料かどうかを確認」すれば大概判ります。

取材効果はあるのか?

当然のことながら、本取材には大きな集客効果が望めます。媒体にもよりますが、ラジオ<雑誌<地方限定放送<全国放送の順番で効果が期待できます。特に全国区の報道番組は例え5分でも紹介されるとあの手この手で検索してやってきますので積極的に取材協力した方が良いでしょう。

ちなみにアクセス解析を調査した結果、同じ報道番組で比べたら、地方番組の場合は通常時の2倍、全国放送の場合は6倍~10倍ほどありました。例えば通常時に1日のPVが50件程度だとすると、最大で500pvまで急上昇するわけですから、貧弱なサーバーだとあっという間にサーバダウンしてしまいます。

NHKのニュース「シブ5時」の反響も大きかった

対して取材商法には集客効果はほとんど望めないと思います。なぜなら取材商法の掲載先は自前のホームページに載るだけだったり、自社発行のPRメルマガで配信されて終わりです。PVも公開されていなければ、誰が見てるのかも判らないことが多いので「○○万PVもありますよ!」と言われても数字はいくらでもごまかせますので信じない方が得策です。

酷いところだと、検索しても全然上位に表示されないサイトもあります。「まだできたての会社なので~」と言い訳してましたが、できたてなのにどうしてPV数がそんなにあると言い切れるのかが不思議でなりませんでした。

携帯電話からかけてくるのは怪しいのか?

これは一概には言えません。なぜならNHKの取材もテレビ朝日の取材も1本の携帯電話からの取材依頼だったからです。怪しいな~と思いつつも、とりあえず話を聞いた方が良いでしょう。

ただ決定的な違いがありまして、取材商法の場合は「有料ならお断りします」と言うと電話を切りますが、本取材の場合は「いえ、お金は必要ありません」と明確に回答します。そして取材趣旨を一生懸命伝えようと話してきます。

大きな特番用などの場合はディレクターなどが名刺持参で取材前に尋ねてきます。きちんと挨拶を交わして取材内容を説明してくれて、当日の取材方法など詳細を調査してから後日取材になります。

なぜお金を払ってまで取材を受けたのか?

実際、取材商法を利用した社長に聞いてみたところ、一番多かったのは「ステータスが欲しかったから」でした。田舎の中小企業にとって、有名になること、経済誌にスポットライトを浴びることはステータスなんだそうです。ましてや芸能人に会えるとなると「有料でもいいかな?」と思ってしまうそうです。(実際来たのは自分が望んでいた芸能人では無くてガッカリしたそうです:笑)

取材商法のサイトにはそれらしき有名人がずらっと並んでることが多いです。これらの有名人はお金を払って宣伝塔として掲載されています。

よく無名な人が自分の交友関係を偽るために有名人の講演会とかセミナーに参加して一緒に写真撮って載せてますよね?あれを心理学では後光効果と呼ぶそうです。自分には輝くオーラが無いので、輝いてる人のそばに立って輝いてるように見せる・・・ことわざで言うと「虎の威を借る狐」ですね。

最終的に決めるのは経営者

とは言え、取材商法と判っていても受けるかどうかの判断は経営者次第だと思います。できたてホヤホヤの会社は信用が無いのでそういった戦術も必要かもしれませんし。ただ、ビジネスをやるのであれば本当に取材を受ける事の方が100倍ステータスはあります。消費者は賢いですからそういったところは敏感に察知します。

プレスリリースを出したり、ネット広告出したり、ちょっとした記事で載ると取材商法の営業電話がかかってきますので、経営者の皆様の参考になればと思います。