SEO対策は特許と同じ

もうかれこれ33年もWEB業界にいるので検索エンジン初期の頃から知っている。当初は「検索」と言えばYahoo!だったし、全てのポータルはヤフーだった。

当時はまだサイトの登録が主導で行われており、「こんなサイト作ったよ」という申請メールに対してサーファーと呼ばれる人達が目視でチェックしてヤフーカテゴリに登録するかどうかを決めていた時代だった。

サイトに載せるか載せないかはサーファーの判断次第だったし、掲載しない理由も特に返信しなかったので、「なぜ掲載されないんだ!」と怒り狂う人達も多く、会社内には「外出時は社員証をはずすように」と通達されていた。実際、パラシオの下で待ち伏せしてる「それっぽい人」が居たりして本気で怖かったのを覚えている。

話が反れたので戻そう。

当時は手動だった検索エンジンも、Googleの登場で自動化され、現代においてはアルゴリズムによる自動選別と登録が常態化している。

初期のアルゴリズムはとても解りやすく、何をしたらどうなった的な観測はいくつかのサイトを定点観測していると容易だった。中でも有名なのは被リンクを増やしたら検索結果の上位に表示された♪だろう。(現在はほぼ無価値)

中でも最も明解なのはページランク(PageRank)という仕組みだ。濃度の濃いサイトから被リンクを貰うとそのページも評価が上がる、みたいなページ毎のランキング評価基準である。

当時はページ毎にどれくらいのランクがあるのか表面化できるツールが提供されていたのだが、SEO会社やドメイン販売業者がこれらを悪用?活用したので公開が廃止されてしまった。

おかげで現在のページがどれくらいの評価を受けているのか?具体的な数値で見ることが一切できないのでとても困る。

33年もWEBを定点観測していると見えないものも見えてくる

だがしかし、このページランクは確実に活きていると思う。表面的には見えないだけで、裏ではしっかり評価基準としてGoogleアルゴリズムの基盤となっていると思う。

若かりし頃だったらこういう発見を自慢げにWEBで公開したり、セミナーで発表したりしていたと思うが、「悪い奴ほど勉強熱心」だったりするので、結局悪質なSEO対策屋が得するだけなので公開しないと決めている。

こういうSEO対策は特許と同じで、公開してしまえば誰でもその具体的な方法を知り得てしまうので、逆に公開しないで信頼のおける身内だけに口頭で伝授していった方が良いと思う。実際そうしてるが最も活かして欲しい人達だけに活用できていてストレスフリーで本当に良い。ましてやコロナ禍で競争が激化するのは必至なのでそうするべきだと思う。

有名な話だが、コカコーラのレシピも、ケンタッキーフライドチキンの製法も極秘ゆえに特許を出願していない。なぜなら特許は出願してからある程度月日が経過すると自動的に公開されてしまうからだ。(日本の場合は1年6ヶ月後)

本当に大切なSEO対策はWEB上などに公開しないし、されないだろう。

よくいるSEO対策屋とかが提供してるSEOの内容を素人のフリして聞いたりするが、どれもこれも上っ面だけ舐めたような薄い内容だし、確信にせまった部分は適当に隠した内容で、とてもお金を払って受講するレベルでは無いと思った。

実際に連中がやってることの大半は、東南アジアの安い人材や、ランサーズで見つけたライターを使って大量のコンテンツを作ってそこからリンクを張ってるだけのSEO対策なのだから・・・これは10年以上前の手法だから効果もそれなりだ。

SEO対策とは北斗神拳のようなものである。一子相伝とまではいかなくとも、その強烈な秘技は教本など作って公開するものではない。誰もが知ってしまえばそれこそ無意味だし、トップに躍り出るのは悪い奴らばっかりなのだから。

ということで俺は隠す。